妊娠初期の中絶という決断で後悔しないために!費用など現実に目を向けること

中絶となると、どうしても倫理的な問題に発展しがちですが、中絶を決断した女性、家族にとっては費用というのも深刻な問題になりがちです。

ここでは妊娠初期の中絶の決断について、費用という現実的な視点も交えて紹介をしていきます。

妊娠初期の中絶の良し悪し

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妊娠は望まれるべき事柄であり、望まれない妊娠というのはそもそも防いでいかなければいけません。

しかし、犯罪や事件に巻き込まれ、望まない妊娠をしてしまうことも残念ながらあり得ます。

このような場合、できるだけ早く中絶をすることが大事です。4か月未満であれば初期段階での中絶は可能であり、6周から7周での中絶がベストとされています。

初期から中期になると、中絶のリスクがぐっと大きくなり、母体にかかる負担も大きくなります。中期での中絶も選択肢としてありますが、中期の中絶をお勧めする専門家はまずいない状況です。

初期段階での中絶を決意したら…

中絶を決意するような状況である場合、できるだけ早く中絶の手続きを進めていくことが大切です。4か月未満が初期中絶ですが、4ヶ月待つ必要性は全くありません。できるだけ早く中絶をしたほうが、体にかかる負担は小さくなります。

※未成年でも中絶をする本人とその配偶者がいれば(両者とも同意していれば)親の同意は法律的には必要ないとされています。しかし責任問題等を避けるために多くの医療機関は親の同意を必要とするのが現実です。

産婦人科でいきなり手術をするのではなく、

●初診
●手術をするにあたっての検査
●手術

と段階を踏んでいきます。

手術をした後、人によっては精神的な治療が必要になるケースがあります。中絶は理由はどうあれ、心身ともに大きな傷を残すリスクがあるのです。

中絶費用自体は20万円ほどであることが多い

中絶の費用自体は10万円から20万円ほどで収まることがほとんどです。

手術自体の費用が10万円から15万円で、初診や検査の費用で2万円から5万円ほどになることが多いです。

※医療機関や、中絶をする母体の状態によって検査項目等が変わる可能性があり、それゆえに金額の変動は比較的大きくなります。

お金はかかるが検査はしよう!

人によっては費用を安く抑えたいがために検査をろくに受けようとしない場合もありますが、これは非常に危険な行為です。どんなに妊娠の初期段階であったとしても、一定の負担は必ず発生します。検査はその負担に体が耐えられるかどうかを確認するための指標です。医療機関から推奨される検査は一通り受けておくべきです。

中絶は保険が効くの?

残念ながら中絶は保険がききません。ただ、中絶の背景によっては出産育児一時金をもらえる可能性はあります。(性犯罪等の場合には一時金を受け取れる可能性は高くなりますが、単純に経済的な理由や初期中絶であると受け取れない可能性が高くなります)

中絶をした後の費用について…

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中絶に直接関係する費用は比較的概要をつかみやすいです。20万円ほど用意しておけば妊娠初期の中絶であれば、手術そのものを受ける費用を満たしていくことはできるでしょう。

しかし、本当の意味で把握が難しいのが、手術をした後の費用です。

これはつまり、中絶後の精神面での費用です。

中絶をした後、罪悪感はありつつもホッとする人と、罪悪感にさいなまれてしまう人がいます。また手術直後は安堵感が強かったが、時間が経過するにつれて罪悪感が大きくなる人もいます。

人によっては精神的に追い込まれ、カウンセリング等を受ける必要性が高くなる可能性もあります。

そうなれば長期的に治療費が必要になる可能性もあることをしっかりと考えておくべきです。

特に周囲が中絶に反対をしているのに、それを押し切って中絶をした場合、手術後「孤立」してしまう恐れも出てきます。どんなにメンタルが強い人でも、中絶と孤立の両方を抱えて強く前を向いていくことはなかなか厳しいです。

水子供養もぜひ費用の中に取り入れてほしい

中絶を決断する際に「水子供養」まで視野に入れる人はほとんどいません。しかし、だからこそ費用の一つとして考えておきたい要素になります。

水子供養は中絶によって生まれることができなかった子供を供養することを意味します。しかしこれは同時に、中絶を決断した本人にとっても大きな慰めにもなります。

水子供養は産めなかったことへの謝罪の気持ちを現すのではなく、天国で幸せになってほしいという非常に前向きな意味をもってきます。

非常に些細なものかもしれませんが、中絶という決断をした女性本人、そしてその配偶者にとっては大きな精神的ケアの要素をもってきます。「悲しみ」を少しでも前向きなものに持っていけるのが水子供養です。

水子供養の費用は高くはない

水子供養は絶対にしなければいけないものではありません。

しかし、失われた命への敬意、決断した者の気持ちの整理という意味で非常に大きな意味を持ってきます。

高くても2万円から3万円ほどで済むため、中絶の費用の一部としておくことをお勧めします

※水子供養は中絶をしたすぐ後にしなければいけないわけではありません。状況が落ち着いてからでも十分間に合います。

中絶の費用を高いとみるか、安いとみるか

妊娠初期であれば、中絶の費用は20万円前後で済みます。

20万円もの大金が必要と考えるか、望まない妊娠によってできた子供が生まれることで人生を壊されてしまうリスクを20万円で回避できたと考えるかによって「20万円」という価値は大きく変わっていきます。

金額は20万円と多くの人に共通するものになりますが、その金額の背景にあるものは人によって大きく違うことをしっかりと意識することが大切です。